平成19年6月に地方公共団体の財政の健全化に関する法律(以下、財政健全化法)が成立し、この法律に基づいて「実質赤字比率」、「連結実質赤字比率」、「実質公債費比率」、「将来負担比率」の指標を公表することになりました。
これらの言葉の意味は概ね次のとおりです。
「実質赤字比率」とは、
一般会計等を対象とした実質赤字の標準財政規模に対する比率
「連結実質赤字比率」とは、
全会計を対象とした実質赤字(または資金の不足額)の標準財政規模に対する比率
「実質公債費比率」とは、
一般会計等が負担する元利償還金及び準元利償還金の標準財政規模に対する比率
「将来負担比率」とは、
一般会計等が将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模に対する比率
これらの指標の算定結果により、「健全段階」、「財政の早期健全化」、「財政の再生」の三つに区分されます。四つの指標のいずれか一つでも基準値以上とな
れば、「財政の早期健全化」、「財政の再生」の状態となります(ただし、「将来負担比率」は、「財政の再生」の基準は設けられていません)。
「財政の早期健全化」とは、
自主的な改善努力による財政健全化を図る必要がある状態で、これに該当する地方公共団体は、『財政健全化団体』といいます。こうなった場合は、財政健全化計画の策定(村議会の議決が必要)と外部監査の要求が義務づけられます(この義務づけは平成20年度決算から適用)。また、財政健全化計画の実施状
況を毎年度議会に報告し、公表することになります。
「財政の再生」とは、
国等の関与による確実な再生を図る必要がある状態で、これに該当する地方公共団体は、『財政再生団体』といいます。こうなった場合は、財政再生計画の策定(村議会の議決が必要)と外部監査の要求が義務づけられます(この義務づけは平成20年度決算から適用)。また、財政再生計画は総務大臣に協議し、同意を求めることができ、総務大臣の同意がある場合は再生振替特例債を発行することができますが、同意がない場合は、地方債の発行が制限されることになります。
今回は、令和4年度決算に基づいて指標の算定を行いました。小川村における算定結果と基準については次のとおりです。
(単位:%)
実質赤字比率 | 連結実質赤字比率 | 実質公債費比率 | 将来負担比率 | |
算定結果 | - | - | 7.6 | ─ |
早期健全化基準 | 15 | 20 | 25 | 350 |
財政再生基準 | 20 | 30 | 35 | ─ |
※実質収支又は連結実質収支が黒字である場合、「実質赤字比率(%)」又は「連結実質赤字比率(%)」は負の値(-)で表示されます。
また、財政健全化法において、この四指標と併せて公営企業の経営状況を表す指標として「資金不足比率」を公表することになっています。
この指標が基準値(20%)以上の場合は、「公営企業の経営健全化」に区分されます(概ね「財政の早期健全化」と同様の状態)。この状態になると経営健全化計画の策定(村議会の議決が必要)と外部監査の要求が義務づけられます(なお、この義務づけは平成20年度決算から適用)。
「資金不足比率」とは、
公営企業ごとの資金の不足額の事業の規模に対する比率
小川村の公営企業における資金不足率を令和4年度決算に基づいて算定した結果は、次のとおりとなりました。
(単位:%)
簡易水道事業 | 下水道事業 | |
算定結果 | - | - |
経営健全化基準 | 20.0 |
※なお、当村においては資金不足が発生しないため、『-』となっています。